煙の行方を眺めてる その空間に言葉はいらなくて
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百害あって一利なし。
ここ数年で、『タバコ』に関する世間の風潮は著しく変化した。
新幹線の喫煙席もなくなったし、県によっては、分煙ならず全面禁煙の
お店も少なくない。愛煙家には、なんとも立場がない世の中に
なってきている。
健康面で考えたら、吸わないにこしたことはないし、厄介なのは、
吸っている本人だけでなく、周囲にも悪影響を及ぼすということだろう。
しかし、私が子供の頃は、大人の男性は、ほとんどが喫煙していた。
今では滅多に目にすることもないような、缶入りの『タバコ』が
我が家にもあったし、映画やドラマでも、主人公はみな『タバコ』を咥え、
ヒット曲の歌詞でも、『タバコ』の匂いや煙が、情景を思い浮かばせた。
そんな中で育った私は、当たり前のように影響を受けたとみえて、
私の書く詩や歌詞にも、数え切れないほど『タバコ』がひとつのアイテムとして
登場している(苦笑)
嫌煙家という言葉がよく耳にされ、時代が変わったのだなぁと思うと同時に、
ここまで批判される原因のひとつに吸う側のマナーの悪さが挙げられるのだと思う。
ポイ捨てに始まり、歩きタバコや、所構わず煙を吐き散らす人がいるのは、
否めない事実であり、とても残念に思う。
特に、ちいさな子供がいる場所で、大きな顔をして『タバコ』を吸っているのを
見かけると、悲しくなってしまう。
守るべき存在である家族までもが、分煙になっている店内で、
わざわざ喫煙席にベビーカーを置いて『タバコ』吸わなければいけないほど、
依存してしまっているのか。
かくいう私も、喫煙者の端くれなので、偉そうなことを言うつもりはないが、
基本的に、吸わない人と一緒にいる時は吸わないようにしている。
お酒の席などで、なおかつ、相手が私をよく知る友で、
どうぞどうぞと言ってくれたら、甘える時もあるけれど・・・。
ある程度、セーブできるし、意思は強いほうなので、やめようと思ったら、
いつでもやめられる気がしている(笑)
いずれ、自分でその時だと判断したら、やめる日も来るだろう。
ただ、今、こうして喫煙する以上は、他人に迷惑をかけないように心がけ、
マナーだけでなく、思いやりや気遣いの気持ちを忘れずに、
細々と至福の一服を楽しむつもりだ。
先に『一利なし』と述べたが、それは健康面でのことに限ってであって、
『タバコ』がもたらしてくれる、なんともいえない空間は、私にとって、
少なからず、気分転換や癒しとなっているはずだから。